高配当株と増配株の違いとは?初心者が混同しがちな2つの投資スタイル

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「高配当株」という言葉と「増配株」という言葉。どちらも配当投資の文脈でよく登場しますが、この2つ、実は違う意味を持っています。

「利回りが高い銘柄を選べばいいのか、それとも増配実績のある銘柄を選べばいいのか」と迷ったことはありませんか。この記事では、このブログで紹介してきた実際の銘柄を例に、両者の違いと選び方を整理します。


「高配当株」と「増配株」、同じようで違う2つの言葉

高配当株とは:今の利回りが高い銘柄

高配当株とは、現時点での配当利回りが市場平均より高い銘柄のことです。日本株の配当利回りの平均が2%前後とされる中、4〜5%以上の利回りがあれば「高配当株」と呼ばれることが多いです。

ポイントは「、利回りが高いかどうか」という点です。将来も同じ利回りが続くとは限りません。

増配株とは:配当を増やし続けている銘柄

増配株とは、配当金を継続的に増やしてきた実績のある銘柄のことです。「連続増配○年」という表現で語られることが多く、10年、20年と長期にわたって増配を続けている銘柄も存在します。

ポイントは「今の利回りの高さ」ではなく「増やし続けてきた実績」にあります。現時点の利回りが低くても、将来にわたって配当が育っていく可能性を秘めているのが増配株です。

「累進配当」というもう一つのキーワード

もう一つ、覚えておきたい言葉が累進配当です。これは「減配はしない(配当を減らさない)」という方針を企業が明示的に掲げているケースを指します。増配とは少し違い、「必ず増やす」わけではなく「維持または増やす」という姿勢です。


なぜ混同しやすいのか:「配当株」という大きな括りに2つのタイプがある

配当を出す銘柄(配当株)と一言で言っても、実は性質の異なる2つのタイプが存在します。「高配当株」はそのうちの一方を指す言葉であり、両者を混同しないことが大切です。

タイプ①:増配株(現時点の利回りは平均的〜低め)

購入時点の利回りは平均的、あるいは高配当株ほど高くないケースが多いですが、保有を続けるうちに配当額が増えていき、結果的に「取得時の株価に対する利回り(取得利回り)」がどんどん高くなっていきます。この時点では「高配当株」とは呼ばれませんが、長期保有を前提にするなら時間を味方につけられるタイプです。

タイプ②:高配当株(購入時点ですでに利回りが高い)

こちらが本来の意味での「高配当株」です。購入した時点ですでに利回りが4〜5%以上あります。すぐに高い配当を受け取れる魅力がありますが、その利回りの高さが「株価が下落した結果」である場合もあり、注意が必要です。


このブログの銘柄で見る、具体的な違い

これまで紹介してきた実際の銘柄を、このタイプ分けに当てはめてみます。

KDDI:23期連続増配の「増配株」代表

KDDI(9433)は23期連続増配という実績を持つ、増配株の代表的な銘柄です。配当利回り自体は3%前後と突出して高いわけではありませんが、長期保有を続けることで取得時からの利回りがじわじわと上昇していきます。「今すぐ高い利回りが欲しい」というより「長期で育てたい」人に向いています。

通信3社比較記事

NTT:累進配当を明示する「安心型」

NTT(9432)は「累進配当(減配しない)」を方針として掲げています。増配株ほど積極的に配当を増やすわけではありませんが、「減らさない」という約束が長期保有の安心感につながっています。1株150〜160円前後という買いやすさも相まって、コツコツ積み上げる投資に向いた銘柄です。

ソフトバンク:今の利回りが高い「高配当株」タイプ

ソフトバンク(9434)は配当利回りが5%を超えることもある、狭い意味での「高配当株」タイプです。ただし配当性向が高く、増配余地には限りがあります。「今の利回りの高さ」を評価するタイプの銘柄で、増配株とは異なる魅力を持っています。

JT:配当性向75%の高配当株。増配余地は限定的

JT(2914)も配当利回り4%台の高配当株です。配当性向75%という高い還元方針を掲げていますが、これは裏を返せば「利益のほとんどをすでに配当に回している」ということでもあります。増配の余地は他の銘柄と比べて限定的だと考えられます。

JT配当金報告記事


どちらを選ぶべきか:目的別の考え方

今すぐ多くの配当が欲しい人

ソフトバンクやJTのような、現時点で利回りが高い銘柄が向いています。ただし配当性向の高さや財務状況は事前に確認しておくことをおすすめします。

長期で配当を育てたい人

KDDIやNTTのような、増配実績・累進配当を掲げる銘柄が向いています。今すぐの利回りは平均的でも、時間をかけて取得利回りが育っていきます。

両方をバランスよく組み合わせる考え方

実際には「高配当株だけ」「増配株だけ」と決めつける必要はありません。このブログのポートフォリオも、NTT・KDDIのような増配株と、ソフトバンクのような高配当株を組み合わせています。今すぐの配当と将来の成長、両方を取り入れるバランス感覚が大切です。

この記事は「配当金投資で最初に覚えたい用語集」の一部です。他の基礎知識もあわせて確認しておくと理解が深まります。

配当金投資で最初に覚えたい用語集:配当性向・利回り・ETFの違い


まとめ:言葉の違いを知れば、銘柄選びの解像度が上がる

  • 高配当株は「今の利回りの高さ」、増配株は「配当を増やし続けてきた実績」に注目した分類
  • 「配当株」という大きな括りの中に「今すでに高い(高配当株)」と「将来育っていく(増配株)」の2種類がある
  • KDDI(増配株)・NTT(累進配当)・ソフトバンク/JT(現時点の高配当)と、性質の異なる銘柄が実際に存在する
  • 目的に応じて、両方のタイプを組み合わせるのが現実的な選び方

言葉の違いを理解すると、銘柄を選ぶときの解像度が一段上がります。配当金の基本的な仕組みについてはこちらの記事でもまとめています。

配当金とは記事

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