2026年3月配当株解説:地政学リスクと向き合った、INPEX一部売却の判断

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半年前(2025年9月)と2026年3月、ポートフォリオにいくつかの大きな変化がありました。今回はその差分を、判断の背景まで含めて振り返ります。


202509と202603、半年間の差分

銘柄202509202603変化
JT8,620円10,774円増加
INPEX5,419円3,985円減少
ヒューリック4,203円売却
積水ハウス1,722円保有継続(受取時期の違い)
クボタ100円売却
フルキャストHD26円売却
キリンHD31円売却
ヤマハ発動機220円売却
1343・楽天JEPQ・楽天SCHD3銘柄合計新規

JTはなぜ増え続けているのか:4回連続の増加を振り返る

JTの受取額は、8,620円から10,774円へとさらに増加しました。202412(7,730円)から数えて、これで4回連続の増加です。配当性向75%という高い還元方針を掲げながらも安定して増配を続けているこの銘柄は、ポートフォリオの中でも特に信頼できる存在になりつつあります。

配当性向の見方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

配当性向とは何か:高いと何が問題なのか


INPEXの一部売却:地政学リスクと値上がり益のタイミング

今回、最も大きな判断だったのがINPEXの一部売却です。受取額は5,419円から3,985円へと、約26%減少しました。

2026年2月末、イスラエル・米国によるイラン攻撃という衝撃

2026年2月28日、イスラエルと米国がイランへ攻撃を実施しました。これを受けて中東情勢が急速に緊迫化し、原油価格は一時ブレント先物で120ドル/バレル近くまで高騰。ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態となり、世界の原油供給に大きな影響を及ぼす事態となりました。

原油価格高騰でINPEXが上場来高値へ

この情勢を受けて、資源エネルギーセクター全体に強い追い風が吹きました。保有していたINPEXの株価も上場来高値を更新する場面がありました。

「大国対途上国」という構図からの短期終結予測

軍事衝突の帰趨を予測するのは簡単なことではありませんが、今回は米国という大国とイランという構図であることから、長期化する可能性は低いだろうと判断しました。実際その後、紆余曲折はありながらも停戦の動きに繋がりました。

配当10年分を超える値上がり益という判断基準

もう一つの判断材料が、値上がり益の大きさです。この時点で、配当の10年分を超える利益がすでに出ている状態でした。以前、三菱UFJでも同様の判断をしましたが、配当だけでなく株価上昇による利益も投資リターンの一部です。今回もその考え方に基づき、一部を売却して利益を確定させました。

配当金33,879円。去年の12月と比べて見える、積み上げの実感


楽天JEPQ・楽天SCHD:投資信託への大きなシフト

2026年1月以降、段階的に進めてきたJEPQから楽天JEPQへの移管は、この半年で大きく進みました。あわせて楽天SCHDという新しい米国高配当株ファンドも組み入れています。

配当金5,432円。JEPQが2つに分かれた月と、移管を決めた理由


未満株の整理:クボタ・キリン・ヒューリック・フルキャストホールディングス

以前の記事でお伝えした「期待の持てない未満株は売却する」という方針を、今回も継続して実践しました。クボタ・キリンホールディングス・ヒューリック・フルキャストホールディングスを売却しています。

特にフルキャストホールディングスについては、配当性向の高さが「危険水域」に近いと感じていました。少額の未満株であれば、こうした判断も機動的に行いやすいというのが、この方針を続けている理由です。


ヤマハ発動機の売却:東南アジア減速と資源高への懸念

ヤマハ発動機も今回売却しました。理由は2つあります。

一つは、主力セグメントである東南アジア市場の売上が伸び悩んでいたことです。安定的に本業で利益を稼ぐという構造に、逆風が続く可能性を感じました。もう一つは、資源高による燃料コストの上昇が、利益を圧迫する要因になりうると考えたためです。今回のイラン情勢による資源高も、この懸念を後押しする材料になりました。


積水ハウスは保有継続

積水ハウスについては、今回の表には出てきませんが売却したわけではありません。4月初旬に配当を受け取る予定のため、受取のタイミングが半期でずれているだけです。


まとめ:情勢を見極めながら、積み上げと整理を両立する

  • JTは4回連続の増加。配当性向の高さと安定した増配が両立している
  • INPEXはイラン情勢の緊迫化による原油高騰を受け、値上がり益確定のため一部売却
  • 楽天JEPQ・楽天SCHDへのシフトが半年で大きく進んだ
  • 未満株(クボタ・キリン・ヒューリック・フルキャストHD)は方針通り整理を継続
  • ヤマハ発動機は東南アジア市場の伸び悩みと資源高への懸念から売却
  • 積水ハウスは受取タイミングの違いで保有継続

地政学リスクという大きな出来事も、投資判断のひとつの材料になります。まずは証券口座を開いて、自分なりの判断軸を育ててみてください。

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保有銘柄の全体像についてはこちらの記事でまとめています。

高配当株ポートフォリオの全体像:29銘柄・8業種で分散する理由

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