JEPQはやめとけ?自分の分配金と税の実績で検証してみた

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「JEPQ やめとけ」と検索して不安になっている方へ、結論から書きます。

「やめとけ」と言われる5つの点は、どれも事実で、わたしの口座でも確認できました。それでも持ち続けているのは、5つを「欠陥」ではなく、毎月分配と引き換えの「仕様」だと理解したうえで、自分の目的に合うと判断しているからです。逆に、5つのどれかが許容できない人には、JEPQは「やめとけ」が正解になります。

わたしはJEPQ(ナスダック100の株を持ちながら、オプション取引で毎月の分配金を得る商品)を、ETF版(SBI証券)と投資信託版の「楽天JEPQ」で保有してきました。ETF版は2025年4月から14回分の分配金を受け取り、現在は全売却して楽天JEPQに一本化しています。楽天JEPQは2025年12月に買い始めました。保有期間はまだ短いので、あくまで「このケースの記録」としてお読みください。

JEPQにたどり着いた経緯は、こちらの記事に書いています。
【日本の高配当株だけでは物足りなくなって、JEPQにたどり着いた話】

時間のない方は、次の「5つの理由の結果」から「向いている人・向いていない人」までで、判断に必要な情報は揃います。根拠の数字は、その後に載せています。


5つの理由を、自分の口座で確認した結果

「やめとけ」の理由わたしの口座での結果これが許容できない人は
①上昇局面で利益が頭打ち2026年4〜5月、QQQ(ナスダック100に連動するETF)は+15.7%・+10.6%、楽天JEPQの期中騰落率は+3.84%・+3.72%上昇益を最大限取りたい人
②分配金が毎月動くETF版は5月以降1,867〜2,654円、投信版は1万口あたり75〜125円分配金を固定収入として当てにしたい人
③元本が削られる2026年2月・3月は全額が特別分配金(元本の一部の払い戻し。合計8,506円)元本割れや特別分配が不安な人
④税が重いETF版は米国10%+日本約20%、投信版は源泉約19.4%、NISA対象外NISAの非課税枠で運用したい人
⑤コストが高い実質負担は年0.658%程度コストを最小にしたい人

それでもわたしが持っている理由

5つを確認したうえで持ち続けているのは、毎月配当金を受け取りたかったからです。

わたしの保有銘柄は日本の高配当株が中心で、配当が3・6・9・12月に集中します。実際、2025年5月・8月・10月は日本株の配当がなく、受取はJEPQだけの月でした。毎月配当金が届くようにするために、日本株の配当が出ない月を埋める手段として、毎月分配のJEPQを選びました。

もうひとつは、二重課税の手間と為替の管理を避けるために、ETF版を売却して円で買える楽天JEPQに一本化したことです。

つまり、上昇益や固定収入を期待して持っているのではありません。「毎月配当金をもらう」という目的に対して、5つの仕様は許容範囲だと判断しています。


向いている人・向いていない人

JEPQは、人によって評価がはっきり分かれる商品です。実績から見た向き不向きを整理します。最終判断はご自身でお願いします。わたしは投資助言者ではありません。

向いている人

  • 毎月配当金を受け取りたい人(金額が毎月動くことは理解したうえで)
  • 日本株の配当が出ない月を埋めたい人
  • 上昇局面で値上がり益を取り逃すことを許容できる人
  • 基準価額の上下を受け入れられる人
  • まず少額で試したい人

最後の「まず少額で試したい人」には、投資信託版の「楽天JEPQ」が候補になります。楽天証券の公式ページには、100円から少額で投資でき、日本円で買えて、分配金も円で受け取れると案内されています。ただし購入は特定・一般口座で、NISAは使えません。基準価額が変動し、元本割れの可能性があることはETF版と同じです。

少額から始めて、基準価額と分配金の動きを自分の目で確かめる、という入り方もあります。楽天証券の口座は、手続きは無料で、スマホだけで完結します。

向いていない人

  • 上昇益を最大限取りたい人
  • 分配金を生活費の固定収入として当てにしたい人
  • 元本割れや特別分配金が出ると不安になる人
  • NISAの非課税枠で運用したい人(楽天JEPQはNISA対象外)

値上がり益を重視するなら、指数連動型の投資信託やETF、個別株など、別の選択肢のほうが合う場合があります。


根拠①:2月・3月の分配金は全額が「特別分配金」だった

投資信託の分配金には、運用で得た収益から出る「普通分配金」と、元本の一部を払い戻す「特別分配金(元本払戻金)」があります。購入時の価額(個別元本)を分配後の基準価額が下回ると、その分は特別分配金になります。特別分配金は非課税ですが、受け取った分だけ個別元本が下がり、将来の売却益がその分増えます。

わたしの口座では、1月下旬に買い増した後に基準価額が下がり、2月と3月の分配金が全額、特別分配金になりました。個別元本は、1月の11,286.68円(1万口あたり)から、2月の11,211.68円、3月の11,126.68円へ下がっています。3月末に10,528円で買い増して個別元本は11,035.92円になり、4月15日の分配後基準価額11,371円がそれを上回ったので、4月以降は普通分配金に戻りました。

特別分配金は合計8,506円で、税引前の分配金累計52,457円の約16%でした。分配金の額だけを見て「これだけ儲かった」と受け取らないことが大切です。


根拠②:分配金は毎月動く

ETF版の受取額は、5月以降で最少が2025年8月の1,867円、最多が2026年5月の2,654円でした。楽天JEPQの1万口あたり分配金は、設定後の12回で75円から125円の間を動き、前月より減った月が3回ありました(2026年2月、6月、9月)。月別の全実績は、末尾の付録に載せています。


根拠③:上昇局面の頭打ちと、自分のトータルリターン

上昇益が制限される構造は、公式資料にも書かれています。実際の影響は、上昇が大きかった2026年4〜5月に表れました。QQQの月間騰落率は、4月が+15.7%、5月が+10.6%でした(ドル建て・価格のみ)。同じ時期の楽天JEPQの期中騰落率は、3/17〜4/15が+3.84%、4/16〜5/15が+3.72%でした。ファンドの計算期間とQQQの暦月は約2週間ずれ、通貨や分配金の扱いも違うため、厳密な比較ではなく「上昇局面での差の大きさの目安」です。

2026年10月10日時点の、楽天JEPQのトータルリターンは次の通りです。

項目金額
投資元本(5回の買付)700,000円
評価額747,641円
評価損益(購入金額との差)+47,641円(+6.8%)
分配金の手取り累計43,949円(うち特別分配8,506円)
トータルリターン91,590円(+13.1%)

資金加重の平均保有期間は約8.6か月です。楽天JEPQは設定来(2025年8月14日〜)で+29.4%と、全体としては大きく伸びています(2026年8月末時点、分配金再投資ベース)。一方、わたしは本格的な下落局面をまだ経験していないので、下落時の耐性は検証できていません。


根拠④:税とコスト

  • ETF版: 米国で10%課税された後に、日本で約20%課税されます。外国税額控除で取り戻せますが、わたしは少額で手間に見合わないと考え、見送っていました。
  • 投信版: 普通分配金への源泉税は19.1〜19.5%で、通算では約19.4%でした。特別分配金には課税されません。NISA対象外で、配当控除もありません。
  • コスト: 楽天JEPQの信託報酬は年0.308%で、投資対象ETFの報酬を含む実質負担は年0.658%程度です。購入時手数料はありません。

税制は変更される可能性があります。実際の課税額は、ご自身の取引報告書や公式資料で確認してください。ETF版から投信版に移した経緯は、こちらの記事にまとめています。

【配当金5,432円。JEPQが2つに分かれた月と、移管を決めた理由】


まとめ:「やめとけ」は事実、でも自分の目的に合うかで決まる

  • 「やめとけ」の5つの点は、わたしの口座でもすべて確認できた
  • 特に、2〜3月に特別分配金(元本払戻金)が出たこと、上昇局面で差がついたことは、実績から見て重要な点
  • わたしは「毎月配当金を受け取る」という目的に合うので持っている。5つのどれかが許容できない人は、やめておくのが正解
  • 迷うなら、まず少額で、自分の目で動きを確かめるのも一つの方法

楽天証券の口座は、手続きは無料で、スマホだけで完結します。

保有銘柄の全体像についてはこちらの記事でまとめています。
【高配当株ポートフォリオの全体像:29銘柄・8業種で分散する理由】

楽天JEPQとETF版JEPQの比較はこちらの記事でまとめています。
【楽天JEPQとETF版の違い。両方持って、ETF版を手放した理由】


付録:月別の分配金実績

ETF版(SBI証券):2025年4月〜2026年5月(税引後)

受取月受取額受取月受取額
2025年4月573円(10口)2026年1月2,587円
2025年5月2,482円2026年2月2,081円
2025年6月2,548円2026年3月2,291円
2025年7月2,033円2026年4月2,547円
2025年8月1,867円2026年5月2,654円
2025年9月1,872円
2025年10月1,886円合計約29,967円
2025年11月2,086円
2025年12月2,462円

楽天JEPQ:2026年1月〜9月

受渡月1万口あたり税引前源泉税手取り区分
1月100円3,536円691円2,845円普通
2月75円3,987円0円3,987円特別
3月85円4,519円0円4,519円特別
4月100円6,266円1,204円5,062円普通
5月100円6,266円1,218円5,048円普通
6月95円5,953円1,155円4,798円普通
7月110円6,892円1,346円5,546円普通
8月125円7,832円1,515円6,317円普通
9月115円7,206円1,379円5,827円普通
合計52,457円8,508円43,949円

口数は、1月が353,553口、2〜3月が531,600口、4月以降が626,585口です。

参考にした公式資料

  • 楽天証券「楽天・JEPQ」ファンドページ
  • 楽天投信投資顧問「月次レポート(2026年8月末)」
  • 楽天投信投資顧問「臨時報告書」(EDINET、2026年6月提出)
  • QQQの月間騰落率:yennj12.js.org

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