日本の高配当株だけでは物足りなくなって、JEPQにたどり着いた話

配当金でチョコレートを買うイメージ画像 投資

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このブログではNTT・KDDI・JT・ヒューリックなど、日本の高配当株を中心に紹介してきました。どれも安定した銘柄で、長期保有の安心感があります。

ただ、正直に言うと、ある時期から「もう少し資金効率を上げられないか」という気持ちが出てきました。日本の高配当株は、どれだけ頑張っても配当利回りが5%前後が上限です。もっと分配金を増やしたい、かつナスダックの成長にも乗りたい。その答えとしてたどり着いたのがJEPQ(JPモルガン・ナスダック米国株式プレミアム・インカムETF)です。

2025年4月・5月の配当報告記事でも登場しましたが、今回はJEPQそのものを深堀りしてお伝えします。

【2025年4月配当報告記事】
【2025年5月配当報告記事】


JEPQとは?3分でわかる仕組み

JEPQは、JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する米国上場のETFです。正式名称は「JPモルガン・ナスダック米国株式プレミアム・インカムETF」で、2022年5月に設定されました。

一言で言うと、「ナスダック100の成長を享受しながら、毎月分配金を受け取ることを目指す」ETFです。この「いいとこどり」を実現するために少し特殊な仕組みを使っています。

① 約80%:ナスダック100の大型成長株に投資

ポートフォリオの約80%は、ナスダック100指数に含まれるアップル・マイクロソフト・エヌビディアなどの大型成長株で構成されています。この部分は通常の株式投資と同じで、株価の値上がり益と配当金を狙います。

② 約20%以下:ELN(コールオプション売り)で毎月収益を生む

残りの約20%以下はELN(エクイティ・リンク・ノート)という仕組み債を通じて、カバード・コール戦略を実行しています。

カバード・コールとは、保有している株に対して「コールオプション(一定の価格で買う権利)を売る」投資手法です。権利を売ることでプレミアム収入(オプション料)が得られ、これが毎月の分配金の原資になります。

少し難しいので、たとえ話で整理します。

「自分が持っているアパートに対して、『半年後に〇〇万円で売る権利』を誰かに売る。売れなくても手数料(プレミアム)はもらえる」

これがカバード・コールの感覚です。手数料収入が毎月入ってくる代わりに、株価が大きく上昇したときの値上がり益は一部諦める、という設計になっています。


ナスダック100(QQQ)との違い:なぜQQQではなくJEPQを選んだか

「ナスダックに投資するなら、素直にQQQ(インベスコQQQ信託)でいいのでは?」という疑問は自然です。答えはシンプルで、目的によって使い分けるということです。

QQQJEPQ
値上がり益100%享受できる一部制限される
分配利回り低い(約0.5%前後)高い(約10%超え)
分配頻度年4回毎月
ボラティリティ高いQQQより抑えめ
向いている人値上がり益を最大化したい分配金で生活を豊かにしたい

純粋にナスダックの成長を最大限取りたいならQQQが正解です。ただ、このブログのテーマである「配当金・分配金で生活を豊かにする」という目的には、JEPQの方が圧倒的に合っています。成長もしながら毎月分配金も出してくれる、このいいとこどりの設計がJEPQを選んだ理由です。


JEPQの3つの魅力

① 10%超えの分配利回り

JEPQの分配利回りは概ね9〜11%程度で推移しており、日本の高配当株(3〜5%)と比べると圧倒的な水準です。日本株だけのポートフォリオに行き詰まりを感じたとき、JEPQは資金効率を一段引き上げてくれる存在になります。

ただし分配金は毎月変動します。相場の状況によってオプションプレミアムの大きさが変わるため、多い月と少ない月が生じます。「毎月一定額が届く」という前提で考えないよう注意が必要です。

② 毎月分配でモチベーションが維持しやすい

日本株の配当は年1〜2回が一般的です。半年に一度の配当は確かにまとまった金額になりますが、待つ時間が長く「本当に増えているのか」という実感が薄くなりがちです。

JEPQは毎月分配のため、「今月もドルが届いた」という手応えが継続します。配当金でチョコを買う、という習慣がより小さなサイクルで回せるのも、毎月分配ならではの楽しみ方です。

③ ドル資産を持つ意義と円高時が買い場になる逆張り戦略

JEPQはドル建てのETFです。直近の傾向として円安が続いており、ドルで資産を持つことは為替リスクへの分散として非常に重要です。円安局面では分配金を円換算したときの手取り額が増えるという恩恵もあります。

逆に、為替介入や円高に振れたタイミングは、JEPQを割安に仕込める絶好の買い場になります。円高になれば相対的にドル資産が安く買えるため、「円高が来たらJEPQを買い増す」という逆張り戦略が成立します。為替介入のチャンスは頻繁ではありませんが、そのタイミングを狙うのも面白い選択肢です。


注意点も正直に

JEPQは魅力的なETFですが、正直な注意点もお伝えします。

大きく上昇する局面では値上がり益を取り切れない

カバード・コール戦略の性質上、相場が急上昇する局面ではQQQに比べてパフォーマンスが劣後します。「ナスダックが30%上昇したのにJEPQは20%しか上がっていない」という場面は起こりえます。値上がり益を最大化したい方には向きません。

分配金は毎月変動する

オプションプレミアムは相場のボラティリティ(変動の大きさ)に連動するため、相場が穏やかな時期は分配金が少なくなる傾向があります。「毎月同じ金額が届く」という前提で家計を組むのは危険です。

為替リスクがある

円高に振れると、同じ分配金でも円換算の手取り額が減ります。長期的には円安傾向が続くと考えていますが、短期的な為替の振れは覚悟が必要です。


楽天・JEPQとの違い:ETF版と投資信託版どちらを選ぶか

2025年に楽天証券が「楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)」、通称「楽天・JEPQ」を国内初の投資信託版として提供開始しました。

JEPQ(ETF版)楽天・JEPQ(投資信託版)
購入通貨ドル
為替両替自分で行う不要
NISA対応成長投資枠で可つみたて投資枠・成長投資枠で可
最低購入金額1株単位(数千円〜)100円〜(証券会社による)
信託報酬低いETF版より若干高い

「ドルで直接受け取りたい」「為替のタイミングを自分でコントロールしたい」という方はETF版が向いています。「円で手軽に積み立てたい」「NISAのつみたて投資枠を使いたい」という方は楽天・JEPQが選択肢になります。わたしは本家のETF版を保有しています。


コラム:トランプ・ショックで買い向かった理由

2025年4月、トランプ・ショックと呼ばれる相場の急落がありました。このとき、わたしはJEPQの買い注文を入れました。

「ナスダックには押し目が見当たらない」というのがその判断の根拠です。長期的な成長力を持つナスダック市場において、今回の下落が絶好のタイミングかどうかは後にならないとわかりません。ただ、「多少の下落に耐えてでもこのチャンスを掴み取るべき」という確信がありました。

もうひとつの理由は、トランプ関税という要求の性質にあります。長期的に続く構造変化ではなく、交渉の道具として使われている側面が強い。であれば相場への影響は一時的であり、本質的なナスダックの成長力は変わらないという見立てがありました。

結果として1ヶ月後の5月には分配金として果実が届きました。完璧なタイミングを待ち続けるより、自分なりの根拠を持って動く。それが長期投資を続けるうえで大切なことだと改めて感じた体験でした。


まとめ:「成長も分配金も」を実現するETF

  • JEPQはナスダック100の大型成長株への投資とカバード・コール戦略を組み合わせた毎月分配ETF
  • 分配利回りは概ね9〜11%で、日本の高配当株(3〜5%)と比べて資金効率が高い
  • QQQとの違いは「値上がり益の最大化」か「毎月の分配金」かという目的の違い
  • 円高・為替介入のタイミングが割安に仕込める買い場になる
  • 大きく上昇する相場では値上がり益を取り切れない点も把握しておく

日本の高配当株投資に行き詰まりを感じたとき、JEPQはポートフォリオに新しい可能性を開いてくれます。まずは証券口座を開いて、米国ETFという選択肢を持ってみてください。手続きは無料で、スマホだけで完結します。

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