サロン・デュ・ショコラ2025②:「栗とブルーベリー」の必然と、カカオが果実だと気づいた一皿

配当金でチョコレートを買うイメージ画像 チョコレート紹介

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PART1のBean to Bar期とは、空気が違います。

産地ごとのタブレットが並ぶPART1の会場が「世界の農園を巡る旅」のような静かな熱量だとすれば、PART2(有名パティシエ期)の会場は「世界最高峰のショコラティエが一堂に会する舞台」のような華やかさがあります。今年のサロショはPART1に続き、PART2の2月第1週にも足を運びました。

PART1の体験はこちらの記事でお読みいただけます。

サロショ企画①


PART2の会場へ:整理券を手に、混雑の中で待つ朝

PART2はPassmarketの抽選に外れたため、当日朝に現地で整理券を取って並びました。

PART1との最大の違いは、混雑の規模です。PART1は当選者が午前の早い時間に入場するため会場に余裕がありましたが、PART2は会場全体に長い列ができていて、全体的に混み合っている印象でした。客層は女性が圧倒的に多く、華やかなボンボンショコラやアソートボックスを吟味している姿が目立ちます。

並ぶ手間はありますが、それだけの価値がある体験が待っているのもPART2の特徴です。PART1がタブレット中心だったのに対し、PART2はボンボンショコラやアソートボックスが前面に出てくる構成で、「選ぶ・贈る・楽しむ」という文脈の豊かさが際立っていました。


グザビエ・ベルジェ:3代続くM.O.F.の血脈が作った「栗とブルーベリー」の必然

グザビエ・ベルジェ(Xavier Berger)はフランス・ピレネー山脈のタルブを拠点とするショコラティエです。祖父・父ともにM.O.F.(Meilleur Ouvrier de France=フランス国家最優秀職人賞。フランスの菓子・料理界における人間国宝のような称号)の称号を持つサラブレッドで、自身もワールドチョコレートマスターズへの出場経験を持ち、世界のトップパティシエが集う「ルレ・デセール」のメンバーです。

今回購入したのはタブレット「栗&ミルフィーユ」です。

栗とブルーベリーの組み合わせ。日本ではあまり見かけない取り合わせですが、フランスでは定番の組み合わせだそうです。口に含むと、カカオの深みの中にベリー系の酸味が広がり、そこに栗のまろやかな甘みが重なってきます。

「カカオとベリーが合う」という感覚は、Bean to Barの板チョコを食べ比べるなかで薄々気づいていました。ただ、そこに栗まで組み合わせてくるとは。カカオ×ベリー×栗という三角形の親和性を一口で体験させてくれる一枚で、「フランスではこれが定番なのか」という驚きと、「なるほど必然だ」という納得が同時にやってきました。

3代にわたって積み上げてきた技術と、素材の組み合わせへの深い理解が、タブレット一枚に凝縮されている。これがM.O.F.の血脈ということかと、改めて感じさせられた体験でした。


Haruka Murooka(イートイン):「水カカオ」が教えてくれたこと

PART2で最も印象に残った体験は、Haruka Murookaのイートインです。

Haruka Murooka(室岡春香シェフ)は、16年間レストランパティシエとして経験を積んだのち、2024年4月に東京・南青山にデザートコース専門店を独立開業したパティシエです。カウンター6席のみの贅沢な空間で、旬のフルーツや野菜を使ったデザートコースを提供しています。ミシュランガイド2025・2026東京でクリエイティブ部門のセレクテッドレストランに連続選出されている、いま最も注目される若手の一人です。

サロショのイートインで提供されたのは「水カカオ」というひと皿でした。

カカオを使ったパルフェに近い構成のデザートですが、これは単なる「チョコレートを使ったスイーツ」とは根本的に異なります。カカオパルプ(カカオの果肉)の瑞々しい果実感、カカオパウダーの香ばしさをチュイル(薄い焼き菓子)に仕立てたもの、そしてカカオのソルベ。カカオという素材の「果実としての面」を多角的に味わう構成になっていました。

「カカオはフルーツである」という事実は、Bean to Barを学ぶなかで知識としては理解していました。ただ、それを一皿のデザートで体感させてくれたのは初めての体験でした。お店では通常、コースの最後に提供される一皿だそうです。見た目も美しく、食べ終えたあとも「カカオってこういうものだったのか」という余韻が続きました。


PART1・PART2・PART3、どの会期に行くべきか

5年通い続けた経験から、正直にお伝えします。

Bean to Barやカカオそのものに興味があるなら、PART1がおすすめです。産地ごとのタブレットを食べ比べる体験は、チョコレートへの理解を一段深めてくれます。Passmarketに当選すれば混雑を避けてゆっくり回ることができ、創業者と直接話せる機会もあります。

ボンボンショコラやアソートボックスを楽しみたい・誰かへの贈り物を探したいなら、PART2が向いています。世界最高峰のショコラティエブランドが一堂に集まる品揃えは、PART2でしか体験できません。ただし混雑は覚悟が必要で、整理券を取るために早めに現地へ行くことをおすすめします。

PART3(2月上旬〜バレンタイン直前)はコラボ商品やワンハンドスイーツが中心で、3会期の中で最も混雑します。バレンタインのギフトを現地でまとめて揃えたい方には向いているパートですが、わたし自身は特定のブランドや限定商品を狙う年以外は参加していません。インフルエンサーが紹介したり、SNSで話題になったチョコレートをバレンタインに向けて揃えたいという方には、PART3が最もにぎわいを感じられる会期だと思います。

いずれの会期が「正解」というわけではなく、目的によって選ぶのが一番です。理想は全会期参加することですが、時間や予算が限られているなら、自分のチョコレートとの向き合い方で決めると後悔がありません。

わたしはPART1のBean to Bar期を毎年軸にしながら、PART2では「その年ならではの体験」を探すという使い分けをしています。今年のHaruka Murookaの「水カカオ」は、まさにその「その年ならではの体験」でした。


まとめ:サロショは「チョコレートの解像度を上げる場所」

  • PART2(有名パティシエ期)はボンボンショコラ・アソートボックス中心で、PART1とは会場の雰囲気が大きく異なる
  • 混雑はPART1より激しく、整理券を朝に取って並ぶ覚悟が必要
  • PART3はバレンタインギフト・コラボ商品・インフルエンサー話題作が中心で3会期中最も混雑。目的が明確な方には十分な価値がある会期
  • グザビエ・ベルジェの「栗とブルーベリー」は、カカオ×ベリー×栗という三角形の親和性を一口で体感できる一枚
  • Haruka Murookaの「水カカオ」は、カカオが果実であることを一皿で体感させてくれる貴重な体験

サロショは、チョコレートへの解像度が上がるたびに、楽しみ方が変わるイベントです。来年ぜひ足を運んでみてください。そのための「チョコ代」を配当金という仕組みで積み上げていくのが、このブログのコンセプトです。まずは証券口座を開いて、最初の一歩を踏み出してみてください。手続きは無料で、スマホだけで完結します。

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