高配当株ポートフォリオの全体像:29銘柄・8業種で分散する理由

配当金でチョコレートを買うイメージ画像 投資

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このブログでは、これまで個別の銘柄や月々の配当報告を通じて、少しずつポートフォリオの一部をご紹介してきました。

ただ、断片的な情報だけでは「結局、全体としてどんな組み合わせになっているのか」が見えづらかったと思います。今回は現在のポートフォリオを業種別に整理し、なぜこの組み合わせにしているのかという考え方をまとめてお伝えします。


なぜポートフォリオ全体を公開するのか

高配当株投資を始めたばかりの頃は、「何を」「どれくらい」持てばいいのか、判断の基準がなくて不安になるものです。個別の銘柄解説記事はたくさん書いてきましたが、それらが全体としてどう組み合わさっているかを示すことで、読者が自分のポートフォリオを組み立てる際の参考になればと思っています。

もちろん、これは「正解」ではなく、あくまで一つの実例です。


現在の保有銘柄一覧:業種別に整理する

通信:NTT・KDDI・ソフトバンク・沖縄セルラー電話

通信4銘柄は、いずれも生活インフラに近い事業基盤を持ちます。NTTは累進配当、KDDIは23期連続増配という実績があり、ソフトバンクは株主優待(PayPayマネーライト)目的での保有です。沖縄セルラー電話はKDDI系列で、地域に根ざした通信インフラを担う銘柄として組み入れています。

NTT・KDDI・ソフトバンク通信3社比較記事

商社:三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅・双日

五大商社に加えて双日も保有しています。バフェットが投資したタイミングをきっかけに、資源系(三菱商事・三井物産)・非資源系(伊藤忠商事)・特色ある中堅商社(住友商事・丸紅)をまんべんなく買い集め、双日は知名度は控えめながら配当利回りの水準が魅力の銘柄として加えています。三菱商事は特に株数を積み上げており、200株規模まで育っています。

商社株はなぜ12月に集中するのか。バフェットと同じタイミングで買い始めた話

金融:三菱UFJ・三井住友フィナンシャルグループ・三菱HCキャピタル・丸井グループ

メガバンクからは三菱UFJを中心に積み上げています。証券子会社を持つ事業の広さと、累進配当の明示が選定理由です。三菱HCキャピタルはリース・ファイナンス業で、配当投資家の間では定番の連続増配株として知られています。丸井グループはクレジットカード事業を軸にした金融色の強い企業として保有しています。

メガバンクはなぜ三菱UFJを選んだのか

資源・素材・機械:INPEX・ダイセル・日産化学・日本製鉄・クボタ・ヤマハ発動機・小松製作所

エネルギー(INPEX)、化学(ダイセル・日産化学)、鉄鋼(日本製鉄)、機械(クボタ・ヤマハ発動機・小松製作所)といった、景気敏感セクターにも少額ずつ分散しています。ダイセルは自動車のエアバッグ用インフレーターで高い世界シェアを持つなど、知名度のわりに堅実な高配当株が多いのが特徴です。

生活必需品・食品:JT(日本たばこ産業)・キリンホールディングス

JTは配当利回り4%台・配当性向75%という高還元方針を掲げる高配当株の代表格です。世界シェア3位以内のたばこ事業という底堅い事業基盤を評価して保有しています。キリンホールディングスは飲料・食品セクターの安定株として組み入れています。

JTの配当金でMinimalを3品買った話:たばこもチョコも嗜好品という逆説

不動産・住宅:積水ハウス・ヒューリック・J-REIT(1343)

住宅メーカーの積水ハウス、不動産賃貸のヒューリック、そして複数の不動産に分散投資できるJ-REIT(NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信)を保有しています。個別の不動産に投資するには大きな資金が必要ですが、REITなら少額から不動産セクターに触れられます。

丸の内のチョコ屋の家賃は、誰の分配金になっているのか

サービス:フルキャストホールディングス

人材派遣を手がけるフルキャストホールディングスも、少額ながらポートフォリオに加えています。景気動向に敏感な労働市場を映す業種として、他のセクターとは異なる値動きの分散効果を期待しています。

米国ETF:JEPQ・iシェアーズ米国連続増配株ETF

日本株の高配当株だけでは物足りなくなったタイミングで、米国のカバード・コール型ETFであるJEPQを組み入れました。毎月分配という特性が、日本株の配当が少ない月(7月・8月など)を底支えしてくれています。iシェアーズ米国連続増配株ETFは、米国の連続増配銘柄に分散投資できるETFとして少額保有しています。

日本の高配当株だけでは物足りなくなって、JEPQにたどり着いた話


ポートフォリオを組むときの3つの考え方

①業種の分散:一つの業種に偏らせない

上記の一覧を見てもわかる通り、通信・商社・金融・資源・生活必需品・不動産・サービス・米国ETFと、意識的に業種を分散させています。一つの業種に集中すると、その業種特有の逆風(規制変更・資源価格の下落など)が直撃してしまうためです。

②増配株と高配当株のバランス

KDDIのような「増配株」タイプと、ソフトバンク・JTのような「今の利回りが高い高配当株」タイプを組み合わせています。どちらか一方に偏らせず、両方の性質を持たせることで、今すぐの配当と将来の成長のバランスを取っています。

高配当株と増配株の違いとは?

③配当月の分散:6月・12月に偏りすぎない

日本株の配当は6月・12月に集中しがちです。JEPQのような毎月分配ETFを組み合わせることで、7月・8月のような「閑散期」にもゼロにならない仕組みを作っています。

配当金1,867円。JEPQだけが届いた8月と、夏場の閑散期を乗り越える


銘柄数はどれくらいが適切か:正直な現在地

現在の保有銘柄数は個別株・ETFあわせて約29銘柄です。正直にお伝えすると、ここまで増えると管理の手間は決して小さくありません。

銘柄数が増えることのメリット・デメリット

メリットは、1社の業績悪化がポートフォリオ全体に与える影響を抑えられることです。デメリットは、決算スケジュールや配当性向の変化を1社ずつ追いかけるのが大変になることです。銘柄スカウターのようなツールを使っても、約30社を毎回チェックするのはそれなりの時間がかかります。

管理しきれる範囲という現実的な視点

「分散すればするほど良い」というわけではなく、自分が管理できる範囲を意識することが大切だと感じています。無理に銘柄数を増やすより、まずは業種を分散させた10銘柄前後から始めて、慣れてきたら少しずつ広げていくという進め方をおすすめします。

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このポートフォリオができるまで:積み上げの過程

このポートフォリオは、最初から完成していたわけではありません。未満株(1株単位)で三菱商事・三井物産を買ったところから始まり、少しずつ株数と銘柄数を増やしてきました。三菱商事が200株に到達したのも、月次の配当報告で振り返ると、地道な積み上げの結果だとわかります。

配当金40,577円。三菱商事が200株になった6月の記録


まとめ:正解はないが、考え方はある

  • 通信・商社・金融・資源・生活必需品・不動産・サービス・米国ETFと、業種を意識的に分散させている
  • 増配株と高配当株、両方の性質を組み合わせてバランスを取っている
  • 配当月も分散させることで、閑散期にもゼロにならない仕組みを作っている
  • 銘柄数(約29銘柄)は多ければいいわけではなく、管理できる範囲を意識することが大切

ポートフォリオに「唯一の正解」はありません。ただ、業種・配当タイプ・配当月という3つの軸で考えると、迷いにくくなります。まずは証券口座を開いて、自分なりの組み合わせを少しずつ育ててみてください。

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